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井上靖著「孔子」の一文 [格言・名言集]

前回に引き続き、医業経営コンサルタントとして活動するにあたり、私が常に心がけている格言や名言などをご紹介します。

今回は医業経営コンサルタントとしてと言うより、私個人的に好きな文章をご紹介します。

「仁」という字は人偏に「二」を配している。親子であれ、主従であれ、旅であった未知の間柄であれ、とにかく、人間が二人顔を合わせさえすれば、その二人の間には、二人がお互いに守らなければならぬ規約といったものが生じてくる。それが「仁」というもの。
(中略)
世の中を支える、「大きい仁」であれ、相手の立場に立って、ものを考えてやる、私たちの小さい思いやりの「仁」であれ、その核心になっているものは、おそらく同じ人間への愛というか、人間として誰もが持っていなければならぬ「まごころ」というか、そういうものであろうかと思われます。
井上靖著「孔子」(新潮文庫)


私は論語、孫子、菜根譚等の古典を読むときは、出来るだけ原典に近いものを読むようにしています。
読みやすく解説している本は、その解説本の著者の個人的見解がほとんどを占めており、古典そのものの解釈というより著者の解釈を読んでいるようで嫌だからです。

しかし、井上靖さんの孔子だけは別です。
私はこの本を非常に気に入っており、私にしては珍しく既に3~4回は読み直しています。

ところで、コンサルタントは顧客との間に契約条項とは関係なく守らなければならない最低限の規約があります。
それはコンサルタントは顧客の利益の為に働くという事です。
しかし、多くのコンサルタントがこの規約を守らず、自己の利益を最優先に仕事をしているようです。

顧客との間の小さな仁が守れない人に、世の中を支える大きな仁が守れるはずがありません。
是非、身近にある小さな仁を大切にして頂きたいものです。


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