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社会的責任や倫理観を持つことを要求する理由 [研鑽会の紹介]

研鑽会は知識だけでなく、社会的責任や倫理観を持つことも要求しています。
理由は社会的責任や倫理観を持っていない医業経営コンサルタントや税理士が少なからずいるからだと前回書きました。

私は開業後、相当数の病医院と顧問契約を結んできましたが、全て既に開業している病医院なのでどうしても前任税理士の業務を引き継ぎます。
ですから、前任税理士や前任のコンサルタントがその病医院に対して何をやってきたのかがわかりますが、私は今までに前任者の行いについて感心したことがありません。

そもそも顧問税理士を変えるという事は前任税理士に対して不満があるからであり、不満がないのにわざわざ顧問税理士を変える経営者はいないはずです。

具体的に前任者がどのような事をやっていたのかいくつか紹介します。
まず、オーソドックスなのが、不必要と思える生命保険に加入させることです。
なかにはMS法人をわざわざ設立させて、そのMS法人で複数の不必要と思える生命保険に節税と称して加入させた税理士もいました。
どうして税理士が生命保険への加入を熱心に勧めるかというと、生命保険会社から紹介料がもらえるからです。

生命保険以外にも税理士が手数料をもらえる例に建設会社や設計事務所からの紹介手数料もあります。
以前、ある病院の病棟建て替え工事に携わった事がありますが、その病院の顧問税理士がしきりと勧める設計士がどう見ても病院の設計に詳しくないので、私と2人きりの時に顧問税理士に理由を聞いたところ「あの設計士が一番バックマージンをくれるから」だと言われたことがあります。

悪徳コンサルタントの代表的なものに東京都内の病院を食い物にし、病院が経営危機に陥っているにもかかわらず、自らは年間5,000万円近い報酬を得て、六本木の超高級マンションに暮らしていた者がいます。
そもそもこの病院が経営危機に陥った主因は、この悪徳コンサルタントが主導して常識では考えられない多額の借金をして病棟を建て替えたことにあります。
しかも、建替工事を悪徳コンサルタントが紹介した静岡県の建設会社に、相場より完全に割高な金額で発注しています。

この悪徳コンサルタントは平成18年に病院から追放されましたが、本人は全く懲りてないらしく、未だに某外資系コンサルタント会社で「医療法人の副理事長として病院経営に従事した経験を有する」という肩書きで医業経営コンサルタント業を行っています。

税理士や医業経営コンサルタントなど、顧問先から「先生」と呼ばれる者は、顧問先から絶大な信頼を得やすい業種ですので、絶対に私利私欲で仕事をしてはなりません。

ですから、研鑽会は会員に、社会的責任や倫理観を持つことを要求しているのです。